イヌビエ(イネ科ヒエ属)

JAの野菜直販所の近くの空き地のイネ科植物パラダイスにあった植物を少しずつ紹介していこうと思います(空き地発見の記事はこちら)



イヌビエは少し前まで、日本人がよく食べていた「ヒエ(写真リンク)」の元となっている植物です(イヌビエを栽培化してヒエに)。ということは、少々まずいのでしょうが、人間もイヌビエを食べられるんでしょうね^^。
飢饉が来たときのためにも、栄養がある野草を抑えておくとなんだか安心(?)です。


最近はヒエは健康食品として注目されています(リンク)。

私が小鳥を飼っていたときに、鳥のエサの「ヒエ」をつまんだ経験がありますが、ちょっと粉っぽかった記憶があります^^;。動物にあげているエサを自分でも試してしまうクセは昔からあったようです。



イヌビエの群落。矢印は穂です。



今回見つけたのは、丈1mほど。全体の丈からすると、穂はかなり小さく感じる。



写真の穂の長さは10cm程度。葉のふちが紫色になっている。


穂のアップ。開花中のため、葯や柱頭が小穂から出ていた。穂は全体的に緑色に見えるが、小穂の先が紫色になっている。芒(穂の先から出ているヒゲのようなもの)の長さは2mm程度。


家に持ち帰り、穂にピントを合わせて撮影した。拡大してみると、少し黄みがかった葯と赤みがかったふさふさした柱頭が小穂から出ているのがよくわかる。

  • 和名     イヌビエ(イネ科ヒエ属)
  • 学名     Echinochloa crus-galli var. crus-galli
  • 開花時期   7-9月
  • 自生場所   全国の畑地、空き地など
  • 丈      60−120cm
  • 類似種(亜種)タイヌビエ、ヒメタイヌビエ、ケイヌビエ、ヒメイヌビエ
  • メモ     私たち日本人が長年主食としてきたヒエ(Echinochloa esculenta)はイヌビエを栽培化したもの。


イヌビエには、他に4つの亜種があります。5つの亜種の特徴を表にしてみました。

亜種名(学名) 穂の色 芒[のぎ]の長さ
タイヌビエ(Echinochloa crus-galli var. oryzicola 淡緑色 3-10mm
ヒメタイヌビエ(Echinochloa crus-galli var. kasaharae 濃緑色 0.5-1mm
ケイヌビエ(Echinochloa crus-galli var. echinata 赤紫色 10-35mm
イヌビエ(Echinochloa crus-galli var. crus-galli 紫褐色 1-5mm
ヒメイヌビエ(Echinochloa crus-galli var. praticola 緑〜淡紫褐色 芒はない

今回観察したものは、穂が紫がかっていたことと、芒が短いことから、「イヌビエ」で間違いないと思います。


この中で一番衝撃的な形状をしているのは「ケイヌビエ」でした。とにかく、毛深いです・・・・こんなに毛を生やしてどうするつもりなんだろう・・・(写真リンク)。







ヒエの先祖であるイヌビエ。モルモットにとっても美味しいのではないでしょうか。期待を込めてプクとモリに味見をしてもらいました。


(予想通りのすごい食いつきです!!)


(葉はもちろん、茎や穂も相当美味しいらしく完全に食べてくれました)

イヌビエの
プク&モリ評価 ★★★★★(5点満点)

出ました5点満点。
あまりに美味しそうになので、私もちょっと味見を。
・・・・・。青臭いのみ・・・。やはり、人間には生だと、口に合わないのかしら^^;。


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